不動産経済研究所によれば、2024年に全国で発売された新築分譲マンションの1戸当たりの平均価格は、前年比2.9%増の6,082万円と8年連続で増加し、6,000万円台となりました。1㎡当たり単価でみると、前年比2.5%増の94.3万円で、実に12年連続のアップとなりました。
これを首都圏だけでみると、平均価格は7,820万円(前年比3.5%減、以下同じ)、1㎡当たり単価は117.7万円(4.0%減)と、全国平均を大きく押し上げています。近畿圏は平均価格が5,357万円(14.8%増)、1㎡当たり単価は90.7万円(14.8%増)です。
一方で、マイホームの取得に必要不可欠な住宅ローンですが、長く続いた史上最低金利による金融機関の住宅ローン競争激化を背景に、商品性が大きく変化しています。以前は、「頭金」として必要資金の2割程度が必要とされていた自己資金ですが、現在では、自己資金ゼロでも借り入れできる「フルローン」が普及したほか、「借入期間50年」など、35年よりも長く借り入れが可能な住宅ローンなども登場しています。
さらに、20~30代の若年層が、冒頭に紹介した高額マンションを購入する際に利用が増えているのが、「ペアローン」です。
ペアローンは、一つの購入物件について、夫婦それぞれが住宅ローンの契約者となり、別々に住宅ローンを組むしくみの住宅ローンです。共働きの夫婦それぞれに、安定収入が期待できるという、いまの時代を反映した商品性といえます。特に、夫婦ともに高額収入の「スーパーカップル」が、主な利用者層と位置付けられます。
住宅ローンに関する相談でもしばしば話題に上るこのペアローン、今回はメリットについてみていきましょう。
〇メリット1:借入可能額を増やすことができる
最大のメリットは、夫婦それぞれが住宅ローンを組むことになるため、一つの購入物件を、2人分の住宅ローンで賄うことができるという点です。
住宅ローンは、年収に応じて借入可能額が決まります。ペアローンの利用でトータルの借入可能額が増えるため、1人で住宅ローンを組む場合より、購入物件の予算を増やすことができます。
冒頭に紹介した都心部の高額マンションは、1人での借入を前提とした場合、資金計画が成立しにくいですが、2人分の収入を前提にすれば、購入が十分視野に入ります。
〇メリット2:住宅ローン控除が2人分適用される
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を購入した場合に、住宅ローンの借入人が、年末の住宅ローン残高の0.7%相当の金額を、所得税・住民税から最大で13年間控除される制度です。
住宅ローンを2人で組むことで、それぞれが借入人となるため、住宅ローン控除も2人分それぞれの税金について控除が受けられる、というしくみです。
「そんなに商品性の良いペアローンなら、ぜひとも利用して、高額マンションを購入しよう」といきたいところですが、次回はデメリットを確認しますので、それを踏まえて結論を出しましょう。
住宅ローンに関するご相談は
横浜市青葉区(あざみ野、たまプラーザ)の独立系ファイナンシャルプランナー
ライフ&マネーソムリエ Office-Tak
代表 尾﨑琢磨
まで、お気軽にお問い合わせください。
冒頭のような高額マンションを購入する、20代~30代の若年層による利用が増えている「ペアローン」があります。
ペアローンは、一つの購入物件について、夫婦それぞれが住宅ローンの契約者となり、別々に住宅ローンを組むしくみの住宅ローンです。共働きの夫婦それぞれに、安定収入が期待できる、という時代を反映した商品性といえます。特に、夫婦ともに高額収入の「スーパーカップル」が、主な利用者層と位置付けられます。
住宅ローンに関する相談でもしばしば話題に上るこのペアローン、今回はメリットについてみていきましょう。
〇メリット1:借入可能額を増やすことができる
最大のメリットは、夫婦それぞれが住宅ローンを組むことになるため、一つの購入物件を、2人分の住宅ローンで賄うことができるという点です。
住宅ローンは、年収に応じて借入可能額が決まります。ペアローンの利用でトータルの借入可能額が増えるため、1人で住宅ローンを組む場合より、購入物件の予算を増やすことができます。
冒頭に紹介した都心部の高額マンションは、1人での借入を前提とした場合、資金計画が成立しにくいですが、2人分の収入を前提にすれば、購入が十分視野に入ります。
〇メリット2:住宅ローン控除が2人分適用される
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を購入した場合に、住宅ローンの借入人が、年末の住宅ローン残高の0.7%相当の金額を、所得税・住民税から最大で13年間控除される制度です。
住宅ローンを2人で組むことで、それぞれが借入人となるため、住宅ローン控除も2人分それぞれの税金について控除が受けられる、というしくみです。
「そんなに商品性の良いペアローンなら、ぜひとも利用して、高額マンションを購入しよう」といきたいところですが、次回はデメリットを確認しますので、それを踏まえて結論を出しましょう。
住宅ローンに関するご相談は
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