みなさんは、スマートフォン(スマホ)やパソコンを、日常でどれくらい利用していますか?
スマホやパソコンの利用が普及することを「デジタル化」と言いますが、ここ数年、私たちの生活は、デジタル化が急速に進んでいます。
私の日常をみてみます。お金の受取りと支払いは振込が中心ですが、その手配はスマホの銀行アプリで行います。コンビニで少額の買い物をするときはスマホやカードでポイントを利用しますし、貯めたマイルを使いスマホの航空会社アプリで航空券を購入するなど、電子マネーも積極的に利用しています。投資はネット証券会社アプリを使って、スマホで売買の注文を出します。趣味では、サブスク契約でサッカーやゴルフをライブ観戦します。
こんな状況なので、最近では、キャッシュを手にする機会がなくなってしまいました。
その反面、頭を悩ませるのが、ログインの際に使用するID(ユーザー名)、パスワード、PINコード(個人認識番号)の管理です。
特に、オリジナルの設定が求められるパスワードですが、ひとむかし前なら、記憶できるシンプルなものでも支障はありませんでした。しかし最近は、自分がサービスを利用する先が増えたことに加え、各社がセキュリティ強化のためパスワード基準を厳しくした(必要な文字の数や種類が増えたり、定期的な更新が必要になったりした)ため、記憶するどころではなくなってしまいました。
パスワード管理について、ファイナンシャルプランナーの視点から、みなさんにお伝えしたいことは、次の3点です。
①安全なパスワードの設定
②第三者の目に触れない管理
③家族と共有の可能性も考慮
①安全なパスワードの設定
情報漏洩を避けるため、ぜひ心がけましょう。独立行政法人情報処理推進機構のホームページには、「チョコっと+(“プラス”)パスワード」のキャッチフレーズで、危険なパスワードと安全なパスワードの特徴や、「チョコっと長く」「数字や記号をチョコっと足す」「サービスごとにチョコっと変える」といった、安全なパスワード設定のための工夫が紹介されていますので、ご一読をおすすめします。
②第三者の目に触れない管理
パスワードは、見やすいリストにして、見つかりにくい場所で管理することが必要です。紙のリストを秘密の場所に保管する、エクセルで表を作成し、パスワード設定してパソコンに保存するなど、いろいろな方法がありますが、自分に合った方法で実践しましょう。
③家族と共有の可能性も考慮
パスワード管理は、みなさんが高齢になって行う「資産の生前整理」につながる作業です。みなさんに代わって家族が手続きを行う場合は、パスワードが必要となる可能性があるからです。このような可能性も考慮して、家族のためにもリストを作成しておきましょう。
これに関連して、現在高齢の親御さまがいらっしゃる場合には、リストの作成と情報共有を働きかけてみましょう。
協力的な場合は、市販のエンディングノートなども活用し、取り組んでいきましょう。抵抗がある場合は無理をせず、長い目で取り組んでいきましょう。どうしても生前のリスト共有に消極的な場合は、専門家に相談してみましょう。遺言書にリストを添付して相続人に遺品整理を委ねる、など別の方法もあります。
みなさんのスマホやパソコンには、私が例示した以外にも、SNSアカウントや写真、動画などの情報がたくさん保存されていませんか。これらも含めた「デジタル資産」は、他人の目に触れない膨大な資産で、スマホやパソコンを日常多用している人であればあるほど、管理が必要です。ご自身のペースで、できるところから取り組んでいきましょう。
終活や相続に関する相談は
横浜市青葉区(あざみ野、たまプラーザ)の独立系ファイナンシャルプランナー
ライフ&マネーソムリエ Office-Tak
代表 尾﨑琢磨
まで、お気軽にお問い合わせください。