前回ブログでは、ご自身のお葬式について、「どんなお葬式にしたいか」「誰に参列してほしいか」を考え、それを、遺言、エンディングノートなどに文章としてしたためたり、家族に伝えたりしておきましょう、というお話をしました。
では、そもそも、お葬式にはどのようなスタイルがあるのでしょうか。
これも前回ブログで触れましたが、以前のお葬式といえば、お寺や斎場での仏教式な催しが一般的で、故人の家族、親族のほか、友人、ご近所の方、職場の関係者など多くの方が集まったものです。これを「一般葬」と定義した上で、ほかの種類をみていきましょう。
〇家族葬
・家族中心のお葬式で、親族や親しかった友人が参列する場合もあります。
・一般葬の規模を小さくしたイメージです。
〇社葬、合同葬
・会社の代表者や役員が亡くなった場合、社員が殉職した場合などに、会社が主体となって行います。
・遺族と共同で実施したり、複数の団体が施主となって行ったりする場合は、「合同葬」とも呼びます。
〇密葬
・故人の死を広く知らせずに、近親者だけで行うお葬式です。
・著名人などは、密葬を行った後に、日を改めて「お別れの会」を開催するケースもあります。
〇一日葬
・通夜を簡略化して、または省略して行わず、近親者だけで、告別式と火葬を一日で行ってしまう方法です。
〇直葬・火葬式
・通夜や葬式、告別式を行わず、火葬だけでお葬式を終える方法です。
・故人の遺体を、病院の安置場や自宅から直接火葬場へ搬送し、火葬炉の前で、簡単な形で告別します。
〇自由葬
・既存の形式にとらわれないお葬式です。
・個人が愛した音楽の演奏による「音楽葬」、遺骨を海にまく「散骨葬」などがあります。また、ここに含めるのは適切かという考えもありますが、生前に行う「生前葬」も、自由なお葬式の一つです。
〇お別れの会(しのぶ会)
・著名人や会社代表者が亡くなった際、後日改めて、ホテル会場などで行います。
このように、今ではすっかり多種多様になったお葬式ですが、その主流は、核家族化を背景に、一般葬から家族葬をはじめとする少人数・小規模なものに移ってきたといえます。そして、大勢で集まることを「よし」としないコロナ禍を経てさらに簡素化が進み、一時は、パソコンやスマートフォンで参列する「オンライン葬」などが盛んに行われたことも、記憶に新しいところです。
ご自身が亡くなったときには、「家族や友人から盛大に見送ってほしい」と考えるか、「周りにいろいろな負担をかけたくない」と考えるかで、希望するお葬式のスタイルは異なってきます。どちらがいいとか悪いとかではなく、そのような気持ちを、周囲の人に伝えておくことが大切なのではないかと思います。
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