前回に続き、日本年金機構の「年金相談」を利用した話です。
私は今年の3月上旬に、自宅の横浜市青葉区を所管している港北年金事務所の青葉台分室「ねんきんサテライト青葉台」を、妻と2人で訪ねてみました。
目的は、FP開業前に年金相談の窓口を実際に訪ねること、夫婦全体で年金受給見込の説明を実際に受けること、そして、それを妻にも理解してもらうことでした。
面談は1人1時間。夫婦2人で2時間を事前に予約。東急の青葉台駅から徒歩11分と徒歩圏ですが、入居ビルの駐車場と提携しているらしく、車で訪問することにしました。
入って印象的だったのは、「携帯ショップより広いかも」と思うほどの待合スペース。窓口に案内されると、バックオフィスから若い女性の担当者が現われました。
担当者は、「はじめに、尾﨑様の年金加入記録が正しいか、改めてご確認をお願いします。」と言うと、私と妻それぞれに、過去の勤務先名称や勤続期間が詳細に記載された「被保険者記録照会回答票」を示しました。「間違いありません」と答えると、担当者は姿勢を正し、「みなさまには『年金記録問題』で大変なご迷惑をおかけいたしまして、大変申し訳ございませんでした。」と陳謝。恐縮すると同時に、広い待合スペースは、問題発覚当初、照会に殺到した来客応対の名残なのでは、などと思いを巡らせました。
ようやくここから相談がスタート。担当者は、「年金相談等へお越しになったお客さまへ」という表紙の試算資料を示し、まず私に、現在の条件で65歳から支給される年金の見込額を案内し、続いて妻には、64歳から65歳になるまでの間に支給される「特別支給老齢厚生年金」の支給見込額と、65歳から支給される年金見込額を案内しました。
続いて、「まだお伝えすることが」と、担当者はパンフレット「老齢年金ガイド」を開き、私と妻の関係においては、私が65歳になってから妻が65歳になるまでの間、妻に「加給年金」が支給され、妻が65歳になると加給年金の支給が終わり、代わりに私の年金が「振替加算」の対象となる、と説明してくれました。
最後に質疑として、私たちから理解内容の再確認と、「繰下げ(繰上げ)受給」に関する質問をして年金相談は終了しました。
約1時間の相談を通じ、それまで難しく感じられた年金がより身近に感じられました。私は、年金に関する知識の再確認ができ、妻は、将来の年金受給に関する具体的なイメージがつかめた、それぞれ有意義な訪問となりました。
何よりも、加給年金や振替加算、繰下げ(繰上げ)受給など、ねんきん定期便だけではわからない情報を得ることができました。そして、試算結果やパンフレットを活用し、重要個所にはマーカーを引きながら丁寧に説明してくれた担当者の応対が、いい意味で期待を大きく裏切りました。
みなさんも、50歳になって、ねんきん定期便で将来受け取る年金額がイメージできたら、ぜひ一度、年金相談を利用してみましょう。
「何をどう聞いていいかわからない。」「ついてきて。」という方には、サポートさせていただきます。
セカンドライフのアドバイスは
ライフ&マネーソムリエ Office-Tak(オフィスタク)
代表 尾﨑琢磨
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