昨年10月に急逝した俳優・西田敏行さんの「お別れの会」が、おととい開催されました。関係者・一般弔問者合わせて1,500人を超える参列の様子がテレビやネットニュースなどで紹介されましたが、「(西田さんは)生前、お別れの会は『明るく元気に』という言葉をお残しになったので、今日は涙せず『またお会いしましょう』と伝えてきました」とコメントしていた方がいらっしゃいました。
みなさんは、ご自身のお葬式について、希望することはありますか?また、家族には、そのことを伝えていますか?
お葬式について家族に伝えておくべきことは、「どんなお葬式にしたいか」「誰に参列してほしいか」ではないでしょうか。
私が金融機関に勤務していた20年以上前は、取引先企業の関係者が亡くなると、お通夜や告別式の詳細を確認した上で、まずは弔電や供花を手配し、スケジュールの都合がつけば、お香典を持参して参列させていただいたものです。
会場のお寺や斎場に着くと、親族、友人、ご近所の方、職場の関係者などが集まり、記帳も「〇〇関係者」などと数か所に分かれる大人数の仕様で、「社会人として、年に何回かは行って当たり前」という印象でした。
しかし、その後は、核家族化の影響からか、訃報とともに「家族葬にて執り行います。香典・供花・供物などのご厚意は辞退させていただきます」と親族から申し出があるケースが、徐々に増えました。そして、コロナ禍を経て、大人数での集まりを避けるための、小規模・少人数のお葬式がスタンダードになりました。
さて、家族に伝えておくべき「どんなお葬式にしたいか」ですが、前述のように「小規模な家族葬で十分」というケース以外にも、「葬式は不要、密葬(直葬)だけで」というケース、「海洋散骨にして」というケースなど、さまざまなスタイルがあります。
できれば複数の家族に伝えておくとよいと思いますが、反対する親族がいるかもしれないので、遺言やエンディングノートに、「意思」としてしたためておくと確実です。
次に、「誰に参列してほしいか」ですが、例えば家族葬を希望する場合であっても、「友人の〇〇だけは」という方がいるのであれば、やはり、家族に伝えておくか、エンディングノートにしたためておくといいのではないでしょうか。
いつかはだれにでも死は訪れるものです。西田敏行さんのように急逝しても、遺された家族が困ったり、慌てたりすることがないよう、最低限のことを家族に伝えておきましょう。
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