費用が安い、公的な高齢者施設の特徴をまとめてみました

前回ブログで、高齢者施設には、公的施設5種類と民間施設6種類の計11種類があり、それぞれに特徴があります、と紹介しましたが、今回はその続きです。

 

自分自身やご家族が、実際に施設への入居を検討する際は、入居一時金などの費用が比較的かからない公的施設から、詳細な条件を確認していくことになるでしょう。ここでも、まずは公的施設から、みていくことにします。

 

いずれも原則的な内容を中心に、概要をまとめてみましたが、最初に、2つの代表的な施設から紹介します。

 

〇特別養護老人ホーム(特養)                                                       

・入居条件:65歳以上で要介護3以上

・終身利用:〇

・サービス:介護、自立支援

・医療従事者:看護師が常勤

・費用:入居一時金なし

・特徴:

①原則として、医療サービスが受けられないため、常に医療ケアが必要な場合は入居できないことがあるほか、入院長期化の際には退去が必要となる場合があります。

②費用が安い、終の棲家になる、などの理由で人気が高く、入居待ちになるケースもあります。

 

〇介護老人保健施設(老健)

・入居条件:65歳以上で要介護1以上

・終身利用:×(在宅復帰が目的)

・サービス:介護、リハビリ、医療

・医療従事者:医師、看護師が常勤

・費用:入居一時金なし

・特徴:

①病院治療後の在宅復帰を目的としたリハビリ施設であり、終身利用できません(特養への待機目的で利用されるケースはあるようです)。

②医療費を施設側が負担する関係で、薬価上限を設定している先も多く、多種の薬を日常服用していると、入居を断られる場合があります。

 

次に、上記のほか3施設についても、概要を簡単に紹介します。

 

〇養護老人ホーム

・入居条件:65歳以上の、経済的困窮者や生活困難者

・終身利用:×(身体的自立が目的)

・サービス:食事提供や健康管理などの生活支援

・特徴:

①生活保護法(旧:救護法)に基づいて設けられた施設の一種で、社会復帰の支援が目的であることから、要介護の状態になると退去が必要です。

②名称だけをみると、特養(特別養護老人ホーム)と二文字(「特別」があるか、ないか)だけの違いですが、養護老人ホームは、身体的自立が入居の前提となっているため、特養と異なり、介護サービスは受けられません。

 

〇介護医療院

・入居条件:65歳以上、要介護1以上で、日常の医療ケアが必要な人

・終身利用:△

・特徴:

①老健が短期療養目的である一方で、介護医療院は、長期的な医療ケアと介護支援が目的で、医師が常勤しているほか、看護師の夜間配置が義務付けられています。

②終末期医療として、看取りケアやターミナルケアにも対応しています。

 

〇ケアハウス(介護型)

・入居条件:65歳以上で要介護1以上

・終身利用:△

・特徴:

①身寄りがない、または家庭環境や経済環境などの事情で家族との同居が困難な高齢者向けの施設です。

②要介護向けの「介護型」と自立向けの「一般形」があります。

 

概要をごく簡単にご紹介しましたが、施設ごとの目的はそれぞれ異なり、入居者のニーズもさまざまなことから、施設を適切に選ぶことの大事さが、よくお分かりいただけると思います。

 

次回は、民間施設の特徴を紹介したいと思います。

 

 

セカンドライフに関するアドバイスは

あざみ野、たまプラーザの独立系ファイナンシャルプランナー

ライフ&マネーソムリエ Office-Tak

代表 尾﨑琢磨

まで、お気軽にお問い合わせください。